厳冬期の山スキーでは、大径スノーバスケットは必須装備だ。
直径120mmクラスがあると新雪で十分な浮力を得られ、新雪での沈み込みが明らかに減る。
スキーヤーだけでなく、歩き主体の人にもオススメできる装備だ。
現在は入手性を考えると、選択肢はシナノの深雪用スノーバスケット(直径120mm)のみと言っていい。シナノの深雪用スノーバスケットはBlack Diamondのウィペットと互換性があるネジ込み式(内径13.3㎜)なのがよい。
Black Diamondのパウダーバスケットは大きいもので100mmなので20mmの差がある。面積は直径の2乗に比例するので、40%以上大きくなる。

シナノの深雪用バスケットの大きな利点は、一体固定型ではなく独立可動式であることだ。パーツが独立して動くため、斜面の角度や荷重方向に素直に追従する。斜面でも接地面積を確保しやすく、雪面を確実に捉えられる。大きいだけでなく、この可動が扱いやすさにつながっている。

私は山では片手はBlack Diamondのウィペット、もう片手はストック(トラバースWR2ポール)という運用だ。

バスケットは交換しないでポールごと変える。
山スキーを初めたばかりのときは、(地獄軍団の影響を受けて)どんな山でも常にダブルウィペットだったが、ダブルウィペットが必要になる状況は現実的にはほとんどないため、今は基本的に片手だ。春は急にアイスバーンが出てきたりと、ダブルで欲しい場面も多いが、ここでは割愛。
バスケットは付け替えない。冬用と春用でストックをセットごと分け、丸ごと替えるようにしている。
ロストアローはポールの下部パーツのみも販売してくれるため、深雪用の下部パーツを買っておくとバスケットの交換をしなくていい。
もう少し大きいKomperdellのモデルもあるが、現在は入手困難。Black Diamondとの互換性がなく接着固定していた。バスケットは交換せずポールごと使い分けるので、実用上は問題ない。また、以前存在したDODのウルトラビッグスノーバスケットも120mm径だったが、こちらは廃盤。これも接着固定する必要があった。2019年のがんちゃんの雪山讃歌 山スキーのストックについてで語られている。

右:シナノ SINANO 深雪用スノーバスケット PB-11

巻機山や阿寺山のような厳冬期の森パウでは、ウィペット自体が不要。ただ、バスケットを固定しているためそのまま片手はウィペットを持っていっている。ヒールリフターの操作はトラバースポールよりやりやすく、枝を引き寄せたり、痒いところを掻いたり、お湯と粉末飲料を混ぜたり…となにかと用途は多いのでこのセットで使っている。
自作という選択肢もある。福島のスキーヤーぞうげさんは百均のプラ板で作っていた。雪抜けがないので引き上げるとき重そうだったので改良すればよさそう。

もう冬は終わりだが、パウダーの時期は格段に歩きやすくなるので導入をオススメ。
購入の際は1個単位の販売なので注意してほしい。1個1,760円。
(DODのウルトラビッグスノーバスケットは2個セットで1,210円だったのでだいぶ高いがこれしかない…。)
シナノ SINANO 深雪用スノーバスケット PB-11
