航空レーザー測量で岩場を探す 全国Q地図でボルダリングエリア探し

目次

航空レーザー測量を活用する

山の中で岩場を探そうと思っても、日本の山は森林に覆われているため、航空写真では木の下に岩があるのか、ただの急斜面なのか分からないことが多い。

そこで使えるのが、航空レーザー測量による標高データだ。

航空機からレーザーを照射して計測されたデータは、樹林下の地形までかなり細かく捉えることができる。現在は全国Q地図を使えば、誰でも簡単に見ることができる。

私はこれを滝やゴルジュを探すために使っている。
これについては以前の記事で書いたのでこちらを参照してほしい。

では、岩場探しにも使えるのではないか?

有名な岩場を見てみる

試しに瑞牆山や小川山のボルダーエリアを全国Q地図で見てみると、大きなボルダーが一つ一つ地形として浮かび上がっている。

瑞牆山

瑞牆山ボルダーの傾斜量図。ボルダーが点在している様子が見て取れる。
有名な岩も対応する地形を確認できる。航空写真では樹木に隠れてほとんど分からない場所でも、航空レーザー測量では岩の位置が見えてくる。

さらに、ボルダーがまとまって点在している場所も分かる。

小川山

次は小川山ボルダー、廻り目平周辺の傾斜量図。

くじら岩や親指岩など。ポツポツと岩がよく見える。
航空写真では親指岩や確認できるが、ボルダーは見えない。

全国Q地図は以下のリンクを参照。

これなら、山を片っ端から歩くよりも岩がありそうなエリアをかなり絞り込めそうだ。

実際に岩場を探してみた

では、まだ確認していない場所でも本当に岩を見つけられるのか。
全国Q地図を眺めていると、自宅から車で10分ほどの山中に、ボルダーらしき地形が点在している場所を見つけた。
航空写真では一面の森林で、岩はまったく見えない。

家から10分ほどの場所に岩が点在しているエリアがあった
航空写真では何も見えない。

そこで犬の散歩がてら、本当に岩があるのか確認しに行ってみた。
現地はかなり藪が濃かったが、目をつけていた場所まで行ってみると、本当に岩があった。
10分ほどでそれなりの数の岩を見つけることができた。

自宅付近で傾斜量図をもとに見つけた岩

高さ2〜4mほどのボルダーがいくつもあり、中には高さ3.5mほどの前傾したフェイスや、大きく被った岩もあった。
今回の場所は藪に覆われていてかなり狩り払う必要などがあるので、大変であるが、藪の少ないエリアなどはかなり探しやすいと思う。
地図上でボルダーらしく見えていた場所を辿っていくと次々と岩が出てきたので、岩場探しの手段としてかなり使えそうだ。

岩場探しの候補を絞るには便利

もちろん、航空レーザー測量で分かるのはあくまで「地形」だ。
岩質やホールド、岩の脆さ、ランディングなどは現地へ行かなければ分からない。今回見つけた岩も礫岩(堆積岩)で、藪も濃いため、ここが実際にエリアになるかと言うと厳しいが、岩を探すことはできる。
さらに地質図を組み合わせることで狙った岩質のエリアで探すことも可能だ。

また、DEM1Aが1mメッシュだからといって、岩がすべて見えるわけでもない。今回確認した範囲では2m程度の岩まで見えるものがあったが、岩の大きさや形、周囲の地形などによって見え方は変わる。

それでも、全国Q地図で候補を探す → 現地で確認するという使い方をすれば、闇雲に山を歩くより岩場をかなり効率よく探すことができる。

実際に開拓して公開する場合は、私有地や国立公園などの確認、土地所有者の許可など別の問題も出てくるが、純粋に「森の中にどんな岩が隠れているのか探して登ってみる」という遊び方だけでも面白いだろう。

私たち登山者が航空レーザー測量で滝やゴルジュを探すように、クライマーなら森に隠れた岩を探すことができる。
岩場開拓をしている人にとって、かなり面白いと思う。

実際に全国Q地図で岩を探し、現地へ確認しに行った様子はYouTubeにもまとめている。
※内容は本記事と同じ

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