谷川も悪くない

谷川エリアは、私にとってあまり足繁く通う場所ではない。 アクセスが良すぎること、登山者が多いこと、そして登山道が張り巡らされていること。こうした理由で、どうしても足が遠のいてしまう。

一ノ倉沢本谷

谷川エリアは私の好きな原始性や奥深さがない。町が近く、地図を見ても刺激が少なく創造性が掻き立てられない。

夏の沢登りにしても、詰め上げた先にはたいてい登山道が待っている。町との距離が近いため、継続遡下降の意義も見出しにくく、結果として日帰りか一泊程度の山になる。 とはいえ、渓相が一級品であることは間違いない。実際に入渓すれば、水や岩の美しさや造形に感動し、毎回「谷川も悪くないな」と感じる。

鷹ノ巣沢 C沢

冬期登攀を行わない私は、冬の一ノ倉を知らない。それゆえ、谷川の本質を語る資格はないのかもしれないが、白毛門や平標山、日白山・東谷山などは人だらけのイメージがつきまとい、どうにも近寄りがたさを感じてしまう。

先日、万太郎山を目指して毛渡沢沿いから登った。万太郎山西面が醸し出す静謐な雰囲気や仙ノ倉山の堂々たる山容はとてもよかった。 眺めたシッケイ沢も魅力的に思えた。ただ、あそこへ取り付くためのアプローチで、あの喧騒の平標山を経由しなければならないと思うと、やはり少し気が重くなる。

万太郎山西面の台地から仙ノ倉山を見る

この山域とは、これからもある程度の距離を置き続ける気がするが、賑わいから一歩引いたところで、自分なりにこのエリアの魅力をみつけていきたい。

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